心が弾む!身近な「お気に入り」を描く簡単ルーティン
はじめに
退職後の生活など、日々に少し物足りなさを感じたり、何か新しいことを始めてみたいけれど、何から手をつければ良いか分からない、という方もいらっしゃるかもしれません。新しい習慣を取り入れることは、日々にメリハリを与え、心を豊かにしてくれます。
この記事では、「絵を描く」という活動を、難しく考えずに「身近なものを書き留めるように写す」という視点から捉え、今日からすぐに始められる簡単なルーティンとしてご紹介します。特別な道具や技術は一切必要ありません。身近な「お気に入り」に少しだけ目を向け、手を動かす時間を持つことで、心が弾むような小さな変化を感じていただけるはずです。
なぜ「描く」ことがルーティンになるのか
絵を描くというと、「自分には才能がないから無理」「難しそう」と感じる方も多いかもしれません。しかし、ここでご紹介するのは、美術館に飾るような絵ではなく、ご自身の目の前にあるものをじっくり見て、感じたことや形を気楽に紙の上に書き留める、という感覚です。
このような「描く」行為には、以下のような良い点が期待できます。
- 脳の活性化: 指先を使い、目で見たものを形として捉えることは、脳に良い刺激を与えます。
- 観察力の向上: 何気なく見過ごしていた身近なものに、改めて注意深く目を向けるようになります。
- 集中力の向上: 短い時間でも、描くことに集中することで、心が落ち着き、余計な考え事から離れることができます。
- 小さな達成感: 短時間でも何かを描き終えると、「できた」という心地よい達成感を得られます。
- 心の安らぎ: 好きなもの、心惹かれるものを描く時間は、穏やかで満たされた気持ちをもたらしてくれます。
今日から始める簡単「お気に入り」描写ルーティン
それでは、具体的にどのように始めるかをご説明します。準備も手順も非常にシンプルです。
1. 準備するもの
- 紙: ノート、スケッチブックはもちろん、コピー用紙や新聞の折り込み広告の裏など、何でも構いません。気軽に使えるものが一番です。
- 描くもの: 鉛筆、ボールペン、サインペンなど、普段お使いのもので十分です。色鉛筆があれば、色を付けても良いでしょう。
たったこれだけです。特別な画材を揃える必要はありません。
2. 描くものを選ぶ
これが一番楽しい時間かもしれません。ご自身の身の回りを見渡し、その時に「これいいな」「少し気になるな」と思ったものを選んでみてください。
例えば:
- 朝食で使ったお気に入りの湯呑み
- 窓辺に置かれた小さな植物
- 読みかけの本の表紙
- 机の上にある眼鏡やペン
- 庭やベランダから見える景色の一部(空、電線に止まった鳥など)
- その日の夕食の盛り付け
ポイントは、「上手に描けそうなもの」ではなく、「心惹かれるもの」「描いてみたいと感じたもの」を選ぶことです。形が複雑でも気にしないでください。
3. 気楽に描いてみる
選んだものを目の前に置き、じっくりと観察します。
- どのような形をしているか
- どのような線でできているか
- どのような色をしているか(色を塗る場合)
そして、肩の力を抜いて、紙の上に鉛筆やペンを滑らせてみてください。
「上手く描こう」と思わないことが大切です。
線がぐにゃぐにゃになっても良いのです。形が少し歪んでも全く問題ありません。ただ、目で見たものを「書き留める」ような感覚で、線や形を追ってみてください。
1日に描くのは、小さなもの一つでも、景色のほんの一部分でも構いません。時間も5分や10分といった短い時間で十分です。
続けるためのヒント
この新しいルーティンを日々に定着させるために、いくつか簡単なヒントをご紹介します。
- 時間を決める: 「朝食後のお茶の時間に5分」「夕食前の空いた時間に10分」のように、毎日決まった時間に行うと習慣化しやすくなります。
- 「描くセット」を近くに置く: 紙と描く道具を、いつも座る場所の近くなど、すぐに手に取れる場所に置いておきましょう。「よし、描こう」と思った時にすぐに始められるのが理想です。
- 描いたものに日付を入れる: 描き終えたら、その日の日付を隅に入れておきましょう。後で見返した時に、「この日はこんなものを描いたんだな」と、日々の記録としても楽しむことができます。
- 完璧を目指さない: 毎日描けなくても、描いたものが気に入らなくても、自分を責めないでください。「今日は描けなかったから、明日また気楽に描いてみよう」という気持ちで大丈夫です。
- 楽しむ気持ちを大切に: このルーティンの目的は、心穏やかな時間を持つこと、身近なものに新しい視点を持つことです。義務としてではなく、「今日は何を描こうかな」と楽しむ気持ちを大切にしてください。
まとめ
「絵を描く」という活動は、特別な才能や技術が必要なことだと感じていた方も、身近なものを「書き留めるように写す」という気楽な方法であれば、今日からすぐに始められるかもしれません。
この簡単なルーティンは、日々の生活に小さな発見と彩りをもたらし、心に穏やかな時間を与えてくれます。無理なく、ご自身のペースで、身近な「お気に入り」に目を向け、手を動かしてみてはいかがでしょうか。きっと、新しい喜びが見つかるはずです。