手元にあるもので心温まる - 写真や思い出の品を見る簡単ルーティン
退職後の生活が始まり、時間の使い方が変わった方もいらっしゃるかと存じます。以前のように毎日決まったスケジュールがないため、時には少し物足りなさや、日々にメリハリがないと感じることもあるかもしれません。何か新しい習慣を始めてみたいけれど、難しそう、続けられるか心配、と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、特別な準備や道具は一切不要で、どなたでも今日からすぐに始められる、心温まる簡単なルーティンをご紹介します。それは、「手元にある写真や思い出の品を見る」という習慣です。
なぜ写真や思い出の品を見るのが良いのでしょうか
私たちの身の回りには、過去の大切な瞬間や、心に残る出来事、親しい人々との繋がりを形にした「思い出の品」がたくさんあるものです。写真、手紙、頂き物、趣味の作品、旅行のお土産など、形は様々です。
これらの品を見るという行為は、単に過去を振り返るだけでなく、私たちの心にいくつかの良い影響をもたらしてくれます。
- 心の安定と安らぎ: 懐かしい光景や人々の顔は、私たちに安心感や幸福感をもたらします。過去の楽しい出来事を思い出すことで、心が穏やかになり、日々の小さな不安が和らぐことがあります。
- 脳の活性化: 写真を見て「これはいつのことだったかな」「この時、どんな気持ちだったかな」と考えを巡らせることは、脳に適度な刺激を与えます。記憶を辿り、関連する情報を思い出す作業は、脳の健康維持にも繋がると言われています。
- 自分を再発見する機会: 過去の自分や家族、友人との関わりを振り返る中で、自身の歩んできた道のりや、大切にしてきた価値観を改めて認識することができます。これは自己肯定感を高め、これからの日々をより良く生きるためのヒントになることもあります。
今日からできる!「見るだけ」簡単ルーティンの始め方
難しく考える必要は全くありません。まずは、次の簡単なステップから始めてみましょう。
1. 見るものを選んでみましょう
まずは、ご自宅にある思い出の品の中から、何か一つ手にとってみてください。昔の写真が入ったアルバム一冊でも良いですし、机の引き出しにある古い手紙の束でも良いです。リビングに飾ってある記念品でも構いません。特別な探し物をする必要はありません。今、一番身近にあるものから始めてみましょう。
2. 短い時間を決めて見てみましょう
毎日、あるいは数日に一度、5分や10分といった短い時間を決めて、選んだ品をじっくりと見てみましょう。朝食の後、お茶を飲む時間、寝る前など、ご自身の生活リズムの中で無理なく続けられそうな時間を見つけてください。
「この写真には誰が写っているかな」「この手紙はどんな内容だったかな」と、一つ一つに目を向け、心の中で思い出を辿ってみてください。声に出して読んでみるのも良いかもしれません。
3. 見たものを簡単に記録してみましょう(任意)
もしよろしければ、見たものについて簡単な記録をつけてみるのもおすすめです。ノートに日付と、見た写真や品物について一言二言書き留めるだけでも十分です。「〇月〇日、古い旅行の写真を見た。あの時は雨だったけれど、皆で笑っていたな」のように、心に浮かんだことを書き出すことで、思い出がより鮮明になりますし、後から見返す楽しみも生まれます。
続けるための小さなヒント
- 完璧を目指さない: 毎日必ず見なければ、と気負う必要はありません。気が向いた時に、無理なく行うことが大切です。
- 「見るだけ」で十分: 整理を始めたり、何か新しい発見をしなければ、と考えすぎなくても大丈夫です。ただ手にとって眺めるだけでも、心は十分に満たされます。
- 他のルーティンと組み合わせる: お気に入りの音楽を聴きながら、温かい飲み物を傍らに置きながらなど、他のリラックスできる習慣と組み合わせることで、より心地よい時間になります。
まとめ
手元にある写真や思い出の品を見るという習慣は、特別な道具やスキルも不要で、今日からすぐに始められる簡単なルーティンです。過去を振り返る温かい時間は、日々の生活に彩りと心の安らぎをもたらしてくれます。
「簡単そうなら、少しやってみようかな」そう思われたら、まずは身近な写真一枚からでも構いません。どうぞ、ご自身のペースで、心温まる時間を見つけてみてください。