ページを開く習慣 - 身近な本で始める簡単ルーティン
日々に新しい彩りを加える「簡単ルーティン」のすすめ
退職後の生活は、ご自身のペースで時間を使える素晴らしい機会です。しかし、中には「以前のような生活のリズムがなくなった」「毎日が単調に感じられる」とお感じの方もいらっしゃるかもしれません。何か新しいことを始めてみたいけれど、特別な準備や難しいことは避けたい、そうお考えの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな方に向けて、身近にあるものを活用して、今日からすぐに始められる簡単なルーティンをご紹介します。それは、「身近な本や雑誌のページを開いてみる」という、とてもシンプルな習慣です。この小さな行動が、毎日に心地よい刺激と新しい発見をもたらしてくれるかもしれません。
なぜ「本や雑誌を開く」のが良い習慣になるのか
「本を読む」と聞くと、少し構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ここでご紹介するのは、難しい内容をしっかり読み込むことではありません。ただ「ページを開く」という、もっと気楽なものです。
この習慣がおすすめできる理由はいくつかあります。まず、特別な準備が一切いらないことです。ご自宅にある読みかけの本、昔読んだお気に入りの本、新聞、雑誌など、お手元にあるもので始められます。新しいものを買う必要はありません。
また、ページをめくる、文字や写真を目で追うという行為は、脳に適度な刺激を与えます。知的好奇心を満たし、新しい情報や考え方に出会うきっかけにもなります。そして何より、ご自身のペースで、いつでもどこでもできる手軽さがあります。
今日からできる!身近な本で始める簡単ルーティン
では、具体的にどのようなことから始められるのでしょうか。いくつか簡単なアイデアをご紹介します。
1. 好きなページを数ページだけ読む
「この続きが気になっていたな」という読みかけの本や、「もう一度読みたいな」と思う昔の本を手に取ってみてください。そして、たった数ページで構いませんので、気になる部分を読んでみましょう。物語の続きでも、興味のある解説でも、写真が多いページでも良いのです。
2. 目次や索引だけを眺める
本文を読む時間がなくても大丈夫です。本の目次や索引を眺めるだけでも、その本にどんな内容が書かれているのか、どんな項目があるのかを知ることができます。「こんなことが載っているんだ」という発見があるかもしれません。
3. 気になる箇所に付箋を貼る
雑誌や新聞の気になる記事、写真、イラストなど、心に留まったところに付箋を貼ってみましょう。後で読み返そうという気持ちになりますし、付箋が増えていくのを見るのも小さな楽しみになります。
4. 写真や挿絵をじっくり眺める
文字を読むのが少し億劫なときは、本や雑誌の中にある写真や挿絵だけをじっくりと眺めてみましょう。写っているものの細部を見たり、その写真から何を伝えたいのかを考えたりするのも、立派な脳の体操になります。
5. 気に入った言葉やフレーズを書き出す
読んでいて「いいな」と思った言葉やフレーズに出会ったら、手帳やノートに書き出してみましょう。短い一文でも構いません。書き出すという行為は、記憶の定着を助け、後で見返したときに温かい気持ちになることもあります。
これらの行動は、どれも数分あればできる簡単なものです。毎日決まった時間に、例えば「朝食を終えた後」「お茶の時間に」など、ご自身の生活リズムに合わせて組み込んでみてください。
無理なく続けるためのヒント
新しい習慣を身につけるには、気負いすぎないことが大切です。
- 場所を決める: いつも手に取れる場所に本や雑誌を置いておきましょう。リビングのテーブルの上や、ベッドのそばなど、目につきやすい場所がおすすめです。
- 時間を決める: 「朝食後に5分」「寝る前に10分」など、短時間でも良いので時間を決めてみましょう。時間を決めると、習慣化しやすくなります。
- 完璧を目指さない: 毎日必ずやらなければ、と力む必要はありません。できなくても自分を責めないでください。「今日は気分が乗らないからやめておこう」という日があっても全く問題ありません。
- 楽しむことを大切に: 何か新しい知識を得よう、という意気込みよりも、「どんなことが載っているかな」「面白い写真はあるかな」と、楽しむ気持ちでページを開いてみましょう。
小さな一歩から、日々に彩りを
「ページを開く」というたった一つの簡単な行動でも、毎日の生活に新しいリズムと楽しみをもたらしてくれます。知的好奇心を満たし、気分転換にもなり、脳の活性化にも繋がるかもしれません。
まずは、お手元にある本や雑誌から始めてみましょう。難しく考えず、気楽に、ご自身のペースで。この小さな一歩が、あなたの毎日をより豊かにするきっかけとなることを願っています。