毎日に小さな光を - 「できたこと」を見つける簡単習慣
毎日の生活に「小さな光」を見つける習慣を
退職後、生活のリズムが変わり、以前のように毎日が忙しくなくなった方もいらっしゃるかと思います。その一方で、「何となく一日が過ぎていく」「特別なことがないな」と感じて、少し寂しさや物足りなさを感じている方もいらっしゃるかもしれません。何か新しいことを始めたいと思っても、「大変そう」「失敗したらどうしよう」と考えてしまい、なかなか一歩が踏み出せないこともあるかもしれません。
このサイトでは、そんな皆様が無理なく、今日からでも始められる「ルーティン改善」の方法をご紹介しています。特別な準備や難しい手順は一切ありません。今回は、日々の生活の中に、少しだけ意識を向けることで、毎日が温かく感じられるようになる、とても簡単な習慣をご紹介します。それは、「日々の小さな『できたこと』を見つけて、自分自身を褒めてあげる」という習慣です。
なぜ「できたこと」を見つける習慣が良いのでしょう？
私たちはつい、「あれもできなかった」「これもやりたかったのに」と、できなかったことに目を向けがちです。しかし、日々の小さな「できたこと」に目を向けることで、以下のような良い変化が期待できます。
- 日々の満足感が生まれる: 特別なことではなくても、「これもやったな」「これもできたな」と気づくことで、その日一日に満足感が生まれます。
- 自分を肯定できるようになる: 小さなことでも「できた」という事実は、自分自身を認め、大切にする気持ち（自己肯定感）を育みます。
- 前向きな気持ちになれる: ポジティブな事実に焦点を当てることで、自然と明るく前向きな気持ちになれます。
- 次に繋がる意欲が湧く: 小さな成功体験を積み重ねることで、「明日も何かしてみようかな」という意欲に繋がります。
今日からできる！「できたこと」を見つけて褒める簡単な方法
この習慣を始めるのに、難しいことは何もありません。必要なのは、ほんの少しの時間と、何か書き留めるものです。
準備するもの
- ノートまたは手帳
- お気に入りのペン
これだけです。特別なアプリやパソコン操作は必要ありませんので、ご安心ください。
どのように行うか
- 時間を決める: 一日の終わり、例えば夕食後やお休みになる前など、落ち着ける時間を選びます。毎日同じ時間でなくても構いません。
- 今日一日を軽く振り返る: 朝起きてから寝るまでの間を、頭の中でゆっくりと辿ってみます。
- 「できたこと」を書き出す: 今日一日の中で、「これはできたな」「これをやったな」と思うことを、いくつかノートに書き出してみます。大きなことでなくて構いません。
- 例：
- 朝、ちゃんと時間通りに起きられました。
- 今日の新聞に目を通しました。
- 散歩に出かけ、季節の花を見ました。
- 家族に「ありがとう」と伝えました。
- 読みたかった本を数ページ読みました。
- 美味しいお茶を入れて、ゆっくりと味わいました。
- お風呂に入って体を温めました。
- テレビを見て、声を出して笑いました。 このように、「当たり前」に感じるようなことや、ほんの小さなことでも構いません。3つくらい書き出すことを目標にしてみましょう。
- 例：
- 自分を褒める: 書き出した「できたこと」を読み返し、「ああ、今日の自分もよく頑張ったな」「これだけできたじゃないか」と、心の中で、あるいは実際に声に出して、自分自身を褒めてあげます。ノートに「今日の私、〇〇ができてえらい！」「よくやった！」などと書き添えるのも、おすすめです。
続けるためのヒント
- 完璧を目指さない: 最初は一つでも二つでも構いません。書くことを忘れた日があっても、気にせず次の日からまた始めれば良いのです。
- 義務にしない: 「やらなきゃ」と思うと負担になることがあります。気が向かない日は無理せず休んでください。
- 自由に書く: 誰かに見せるものではありません。自分の気持ちを素直に書き出してみましょう。
- 楽しむ気持ちを持つ: 「今日はどんな『できたこと』があるかな？」と、軽い気持ちで取り組んでみましょう。
「できたこと」を見つける視点を持つ
最初は「できたことなんて、そんなにないよ」と感じるかもしれません。そんな時は、以下のような視点で一日を振り返ってみてください。
- 「当たり前」と思っていること: 毎朝起きる、食事を摂る、着替えをする、顔を洗う、といった日々の当たり前の行動も、すべて「できたこと」です。健康だからこそできることでもあります。
- 少し頑張ったこと: いつもより少しだけ長く散歩した、新しいレシピに挑戦した、苦手な電話をかけたなど、いつもより少しエネルギーを使ったことです。
- 誰かのためになったこと: 家族のために食事を作った、孫に電話をかけた、友人の話を聞いたなど、誰かの役に立ったり、喜ばれたりしたことです。
- 自分が心地よかったこと: 暖かい日差しを浴びた、美味しいおやつを食べた、好きな音楽を聴いた、お気に入りの服を着たなど、自分が「心地よいな」「気持ち良いな」と感じた瞬間も、大切な「できたこと」です。
まとめ
日々の小さな「できたこと」を見つけて自分を褒める習慣は、特別な準備や労力は要りません。ただ、少しだけ意識を向けて、ノートに書き留める。それだけで、日々の生活の中に「小さな光」を見つけ、自分自身の心を温かくすることができます。
毎日完璧に行う必要はありません。ご自身のペースで、気が向いた時に、まずは始めてみてください。この小さな習慣が、皆様の毎日に、少しでも明るさや満足感をもたらすことができれば幸いです。無理なく、楽しみながら続けてみましょう。